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【中小企業白書・小規模企業白書】2018年版を公表 — 中小企業庁

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2018年版「中小企業白書」「小規模企業白書」

2018年4月20日、中小企業庁は、「平成29年度中小企業の動向」及び「平成30年度中小企業施策」(中小企業白書)、並びに「平成29年度小規模企業の動向」及び「平成30年度小規模企業施策」(小規模企業白書)をとりまとめ、公表しました。

2018年版中小企業白書・小規模企業白書の特色

今年度の各白書の特色は、下記のとおりで、今回は、昨年の倍以上の事例を紹介しています。

2018年版白書では、アンケート調査結果に併せて、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者の事例を豊富に紹介しています(昨年の倍以上となる113の事例を紹介)。下記のポイントを中心に、中小企業・小規模事業者に生産性向上に向けたヒントを提供することを目指す実践的な白書としました。

2018年版中小企業白書のポイント

中小企業白書の概要は、下記URLのページ(PDF)にて、ご覧になれます。

中小企業白書の概要

私は、中書企業の人材不足やIT導入効果について、興味を持ちました。

人材に充足率について

人材に充足率については、規模が小さい企業ほど、未充足率が高い結果が出ています。
また、非製造業も、人材の未充足率高くなっています。
最近では、人材不足による閉店するサービス業を目にすることが多くなりました。今回の白書の結果も、それを物語っています。

ITの利活用について

一方、ITの利活用については、オフィスツール、電子メールや経理ソフトを利活用している企業は多いが、ERPやEDIは、約20%と、低い結果になっており、まだまだ、中小企業は、ITのり活用ができていない状況にあると言えそうです。
ITに関する相談相手として、公認会計士や税理士に相談する企業が比較的多いことが発見でした。
また、最大の課題は、コスト面であるとされ、これからのIT導入については、クラウド・サービスの活用が有効であると書かれています。
クラウド・サービスの利点や事例も書かれており、一見の価値はあります。

中小企業のIT利活用の国際比較

また、中小企業のIT利活用の国際比較もグラフ化されています。IT利活用は、ヨーロッパ諸国が総じて多くあります。先のクラウド・サービスについて、日本は、35.1%と比較的上位にいます。(P221参照)
しかし、SNSの活用については、調査対象国では、最下位となっています。日本の中小企業はは、SNSの活用が下手というか、そうした人材がそもそもいないのかもしません。

2018年版小規模企業白書のポイント

小規模企業白書の概要は、下記URLのページ(PDF)にて、ご覧になれます。

小規模企業白書の概要

人材不足について

2010年以降、我が国は、人口が減少しています。相対的に労働人口(15歳〜64歳)も減少しています。
小規模事業者は、2010年後半から、人手不足の状況が続いており徐々に不足感は強まっています。2013年以降は、小規模事業者よりも中規模事業者の方が従業員の不足感が強くなり、中小企業全体で、人手不足感が強まってきていると書かれています。

将来的に、75歳以上の人口が増加が顕著になってきており、日本人の労働人口は大幅に少なくなると予想できます。
企業は、ITを活用して省人化したり、政府は外国人に就労ビザを与えやすくしたり、
人口減少による労働者不足を食い止める施策の必要性は、切羽詰まった状況にあると言えます。

IT関連について

一方、IT関連については、
ITツール・サービスの利用状況の調査では、利用状況は、先の中小企業の利活用と同じで、オフィスツールや電子メールの利用多くなっております。
また、経営者の年齢別でみると、経営者の年齢が若いほど、IT導入に積極的であるという結果が出ています。

また、ITを導入する際の課題としては、1位が導入効果が分からない・評価できない、2位がコスト負担、3位が従業員のITリテラシー不足と、続いています。

その他、事例も掲載されており、興味深い内容となっています。

各白書の詳細について

各白書の全文や詳細は、以下のページよりご覧ください。